弁護士コラム
第11回
「自衛官の退職代行及び脱柵」について
公開日:2024年7月29日
退職
弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士の清水と申します。
退職代行をはじめて早いもので、数年が経ちました。その間、数多くの退職代行をした経験から、「これは」と思うことをコラムにします。
さて、コラム第11回は、「自衛官の退職代行及び脱柵」について書きたいと思います。
営内にお住まいの自衛官の方にとっては興味深いコラムだと思います。
5分程度で読めますので、お付き合いください。
目次
営内にお住まいの自衛官の退職代行についてコラム記事にしました。
自衛官の退職代行をはじめて、6年以上は経過しています。その間、たくさんの自衛官の方からご依頼をいただきました。最近では、外出許可中に戻らないというパターンがほとんどになりましたので、改めて記事にしました。
はじめに
1 自衛官には退職する自由がありません
2 外出許可は中隊長にもらいます
3 今まで脱柵になったことはありません
4 外出許可後は、年次または代休消化にします
5 結論
では、本題に入ります。
1.自衛官には退職する自由がありません
まず自衛官の方は、退職する自由がありません。つまり、自衛隊法上、退職するにあたっては、許可が必要となってます。
ですので、なかなかご自身で退職の話をしても、半年後や1年先になることが多いです。
また、外出許可中に戻らないと脱柵になることがほとんどです。
しかしながら、弁護士に依頼することで、外出許可中に退職代行をして、そのまま戻らないで、退職することができます。
2.外出許可は中隊長にもらいます
外出許可権者は、中隊に所属している場合には、中隊長の許可になりますので、私の方としましては、外出許可中に、中隊長から延長許可をもらいます。
一般的には、許可の時刻は、日曜日の22時40分が多いと思いますが、弁護士からその前に連絡し、許可を貰います。
3.今まで脱柵になったことはありません
よくその際、脱柵になるのではないかというご質問をもらいますが、一度も脱柵になったことはございません。
4.外出許可後は、年次または代休消化にします
話を戻しまして、外出許可延長をもらった後に、次の日からの勤務は年次または代休消化を弁護士から申請します。
その後、年次または代休消化の翌日を退職日にもっていきます。
営内にお住まいで退職代行をご依頼される方は、外出許可中の退職代行のご検討をください。
きっと精神的に楽にはずです。
5.まとめ
1 外出許可中に退職代行しても今までに脱柵になったことはありません。
2 営内にはそのまま戻りません。
3 退職日は、年次または代休の翌日になることがほとんどです。
弁護士法人川越みずほ法律会計の紹介
いち早く退職代行を手掛け、今までも多数の相談及び解決事例があります。
今回、その中でもご質問が多いご相談事項をコラム形式でまとめました。
この記事の執筆者
弁護士清水 隆久
弁護士法人川越みずほ法律会計 代表弁護士
埼玉県川越市出身
城西大学付属川越高校卒業、中央大学法学部法律学科卒業、ベンチャー企業経営、労働保険事務組合の理事、社会保険労務士事務所の代表を経て、予備試験合格、司法試験合格、司法修習終了後、弁護士法人川越みずほ法律会計を設立、同弁護士法人代表に就任。労務・税務・法律・経営の観点から、企業法務に関わる傍ら、東から西へと全国を飛び回る。社会保険労務士時代に得た労働社会保険諸法令の細かな知識を活かし、かゆい所に手が届く退職代行サービスを目指して日々奮闘中。2019年に携わった労働事件(労働者側・使用者側の両方。労働審判を含む)は、60件以上となる。