弁護士コラム
第53回
『弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイト、まとめランキングサイト、ミシュラン・ガイド』について
公開日:2024年12月11日
退職
弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士の清水隆久と申します。
退職代行をはじめて早いもので、数年が経ちました。その間、数多くの退職代行をした経験から「これは」と思うことをコラムにします。
コラム第53回は『弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイト、まとめランキングサイト、ミシュラン・ガイド』についてコラムにします。このコラムは、3分程度で読めますので、最後までご拝読ください。
目次
1.弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)について
弁護士による退職代行を依頼するにあたっては、何を判断基準にしていますか?
例えば、私自身がどこかのお店へ食べに行くか迷う際には、やっぱり「口コミ(クチコミ)」を「参考」にします。googleのクチコミ(口コミ)を参考にするにあたっては、新規順にして、ざっと各口コミ(クチコミ)を読みます。それにあたっては、星1のクチコミ(口コミ)は、だいたいその人の「感想」なので読み飛ばします。
でも、所詮、クチコミ(口コミ)だなという程度で読み飛ばしつつ、やっぱり「参考」にします。また、私のお気に入りの旅館がありますが、参考までにgoogleの口コミ(クミコミ)を読んだら「古い」「価格があってない」で星1でしたが、思わず古いのは、老舗旅館だから当たり前で、そこが良い訳です。やっぱりクチコミ(口コミ)は、あくまでも参考で、判断基準にはならないと思う訳です。
話はそれますが、最近では、googleの口コミ(クチコミ)に悪い評価(レビュー)が入ったと思った直後に、タイミング良く「最近、御社のgoogleの口コミ(クチコミ)には、悪い評価(レビュー)の口コミ(クチコミ)が目立ちますが、当社の方で悪い口コミ(クチコミ)をわからなくします。」という営業メールが届いたりします。
少し聞いてみると「アルバイトを使って良い口コミ(クチコミ)評価(レビュー)を定期的に入れます」ので「良い口コミ(クチコミ)にまぎれて悪い口コミ(クチコミ)が目立たなくなります。一ヶ月毎の定期的な課金で、安心な提案です」と営業してくる訳です。それを聞いてからとある他社のgoogleのクチコミ(口コミ)を見ると、おそらく、そのアルバイトが書いたと思うクチコミ(口コミ)が沢山書いてあるので、私は「これがアルバイトが書いた口コミ(クチコミ)だな」と思う訳です。
2.弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイト、まとめランキングサイト、ミシュラン・ガイドについて
最近の弁護士による退職代行業界では、弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイト、まとめランキングサイト、ミシュラン・ガイドという弁護士退職代行おまとめランキングサイトが増えたように感じます。
弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイト、まとめランキングサイト、ミシュランガイドなどの弁護士退職代行おまとめランキングサイトも結局のところ、意図があって作成されていますので、他社の評価(レビュー)をして、結局、自社の評価(レビュー)をする口コミ(クチコミ)などを使った広告方法であるので、どこが制作元であるか一目瞭然です。
長年、弁護士の立場から退職代行業界に身を置いていると様々な業者さんから営業されます。中には、弁護士への退職代行1件紹介する事に、いくらのキックバック(紹介料)を要求する業者もあります。ご丁寧に、どこどこの弁護士事務所の先生は、弁護士による退職代行1件いくらキックバック(紹介料の支払い)してくれますが、先生の方が退職代行の営業力があるので、この機会に、先生に乗り換えたいという提案を受けますが、私は、一切、そのような営業について無視しています。
後日、その業者が作った弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイトをみて「あ〜、この弁護士の退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングおまとめサイトがこうなるのね」と考えたりします。キックバック(紹介料)を支払うのは、弁護士職務基本規程第13条に明確に違反しています。いまさらですが、キックバック(紹介料)を支払うことは非弁提携にあたります。
弁護士による退職代行の口コミ(クチコミ)ランキングサイト、まとめランキングサイト、ミシュラン・ガイドでは、①退職代行会社や②労働組合系の退職代行会社や③弁護士事務所が運営している退職代行が混ざっていますが、③弁護士事務所が運営している退職代行と①②の退職代行会社が並列して評価(レビュー)されているのは違和感しかありません。③弁護士事務所が行っている退職代行と、①②の退職代行会社が行なっている退職代行とでは、弁護士資格があるかないかなど、依頼者に対する安心感が圧倒的に違います。
日本弁護士連合会に登録されている弁護士事務所が行う退職代行は、弁護士登録という制度によってその安全安心は、担保されていると言っても過言ではありません。①②の退職代行会社が行う退職代行と③弁護士事務所の行う退職代行を同列に「評価(レビュー)」すること自体が間違えています。
なお、弁護士事務所が行っている退職代行については、弁護士であれば差が生じないと言えますので、どこに依頼しても変わりないと考えます。詳しくは、コラム第44回『退職代行における弁護士人気おすすめランキング』について、を読んでいただきましたら、より理解が進むかと思います。
現在、様々な退職代行を行っている退職代行業者や弁護士事務所が増えました。どこに相談して良いかなど、困ったときは、私までご相談ください。力になります。
弁護士職務基本規程第13条
(依頼者紹介の対価)
1 弁護士は、依頼者の紹介を受けたことに対する謝礼その他の対価を支払ってはならない。
2 弁護士は、依頼者の紹介をしたことに対する謝礼その他の対価を受け取ってはならない。
・関連コラム
第42回『弁護士法人川越みずほ法律会計の退職代行』について
第43回『「もう無理だ」と感じたら川越みずほの退職代行がおすすめ』について
第44回『退職代行における弁護士人気おすすめランキング』について
弁護士法人川越みずほ法律会計の紹介
いち早く退職代行を手掛け、今までも多数の相談及び解決事例があります。
今回、その中でもご質問が多いご相談事項をコラム形式でまとめました。
この記事の執筆者
弁護士清水 隆久
弁護士法人川越みずほ法律会計 代表弁護士
埼玉県川越市出身
城西大学付属川越高校卒業、中央大学法学部法律学科卒業、ベンチャー企業経営、労働保険事務組合の理事、社会保険労務士事務所の代表を経て、予備試験合格、司法試験合格、司法修習終了後、弁護士法人川越みずほ法律会計を設立、同弁護士法人代表に就任。労務・税務・法律・経営の観点から、企業法務に関わる傍ら、東から西へと全国を飛び回る。社会保険労務士時代に得た労働社会保険諸法令の細かな知識を活かし、かゆい所に手が届く退職代行サービスを目指して日々奮闘中。2019年に携わった労働事件(労働者側・使用者側の両方。労働審判を含む)は、60件以上となる。