弁護士コラム

第91回

『就業規則のない場合の休職代行』について

公開日:2025年3月27日

退職

弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士の清水隆久と申します。

退職代行を専門的にはじめて早いもので、数年が経ちました。

その間、数多くの退職代行をした経験から「これは」と思うことをコラムにします。

コラム第91回は『就業規則のない場合の休職代行』についてコラムにします。

目次

1.休職代行の前提知識

最近では退職代行ではなく、休職手続きを代理で行う休職代行が増えてきました。

休職代行を行ったのは弁護士法人川越みずほ法律会計がおそらくはじめてですので、今現在でもサービスの内容としては浸透していないですが、今後については増えてくると考えます。

この休職代行については、職場ないし勤務先と毎月やりとりが発生しますので、弁護士以外の退職代行会社が行うのは無理があります。

また、休職手続きをとる際には、合わせて傷病手当金申請をするケースがほとんどのため、傷病手当金申請の知識がある専門家に依頼するのが間違いないと私は思います。

2.就業規則を事前にチェック!

それでは本題に入ります。

休職とは、体調不良のため、会社に対して労務が提供できない場合に、一定期間の間、欠勤とすることになります。

欠勤については、正当な理由があるため、労務不能であっても普通解雇または懲戒解雇されません。いわば、休職は福利厚生的な恩恵的な扱いになります。

言い方を変えれば、休職は恩恵的な制度であるため、そもそも休職制度自体を採用しない会社があっても法律上は問題ありません。

そこで、休職できるか否かは、事前に就業規則を確認し、休職制度があるかないか、をチェックすることをおすすめします。

3.就業規則に休職の規定がない場合

では、就業規則上、休職の規定がない場合には、どのように考えれば良いでしょうか?

まず、休職と正当な欠勤との間には実質的な違いはないため、体調不良の理由があれば、仮に、就業規則上、休職制度がなくとも、30日(1ヶ月)程度は、欠勤をしたとしても、普通解雇されるリスクは低いといえます。

したがって、仮に、就業規則上、休職制度がなくとも、30日は、休みをとることができると考えます。

4.まとめ

今回、就業規則上に休職制度自体がないケースを解説しましたが、就業規則自体がないケースでも、30日程度はお休みを取ることはできると考えます。

他には、休職制度については、就業規則の規定が事前に確認できない場合でも、最低限として30日程度は休むことができるため、精神的に限界で、体調不良で休まざるを得ない場合には、まずは、30日程度の休みを視野に入れて休み始めるのがベターだと私は考えます。

なお、有給休暇や年次休職で休みをとるケースは、欠勤ではないため、別に考える必要があります。

休職代行についてお困りでしたら、遠慮なく私までご相談ください。

・参考コラム

第4回『休職代行』

第24回『弁護士による休職代行』について

第46回『公務員のための休職代行』について

第85回『休職期間中の退職代行』について

第88回『休職代行のメリットと理由』について

第89回『休職代行と退職代行の関係』について

弁護士法人川越みずほ法律会計の紹介

いち早く退職代行を手掛け、今までも多数の相談及び解決事例があります。
今回、その中でもご質問が多いご相談事項をコラム形式でまとめました。

この記事の執筆者

弁護士清水 隆久

弁護士法人川越みずほ法律会計 代表弁護士

埼玉県川越市出身

城西大学付属川越高校卒業、中央大学法学部法律学科卒業、ベンチャー企業経営、労働保険事務組合の理事、社会保険労務士事務所の代表を経て、予備試験合格、司法試験合格、司法修習終了後、弁護士法人川越みずほ法律会計を設立、同弁護士法人代表に就任。労務・税務・法律・経営の観点から、企業法務に関わる傍ら、東から西へと全国を飛び回る。社会保険労務士時代に得た労働社会保険諸法令の細かな知識を活かし、かゆい所に手が届く退職代行サービスを目指して日々奮闘中。2019年に携わった労働事件(労働者側・使用者側の両方。労働審判を含む)は、60件以上となる。