弁護士コラム

第97回

『自衛官のための服務規律違反後の退職代行』について

公開日:2025年3月31日

退職

弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士の清水隆久と申します。

退職代行を専門的にはじめて早いもので、数年が経ちました。

その間、数多くの退職代行をした経験から「これは」と思うことをコラムにします。

コラム第97回は『自衛官のための服務規律違反後の退職代行』についてコラムにします。

目次

1.服務規律違反について

公務員の中でも自衛官の方が環境的要因も相まって、服務規律違反をしてしまう可能性が高いと言えます。

過去には服務規律違反にあたらないような事案でも最近のコンプライアンスを重視する世間に合わせるように服務規律違反として調べをするケースが増えています。

また、あくまでも私の推測ですが、服務規律違反にあたる場合には、退職手続きがストップしますので、退職ができなくなります。逆に言えば、服務規律違反にあたることで、退職できない状況を作り、すなわち、人手不足を補う形をとっているのではないかと考えられるような事案に出会うこともあります。

例えば、営内飲酒、帰隊遅延、ハラスメント事案などの服務規律違反事案が最近では増えています。中には、正当な理由や情状がある場合にも服務規律違反のおそれがあるとして、部隊内で調査が開始されます。

一度内部の調査が開始されると「自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼす」にあたり服務規律違反→服務規律違反に対する調査→処分宣告→処分が終わるまで一切退職が出来なくなります。この一連の流れを自衛官の『懲戒処分待ち』と言います。

懲戒処分待ちの状態になると長期の間、退職することはできず、処分が出るまで3年、5年かかるケースもあります。また、任期がある自衛官の方でも、任期終了時に退職できる訳でもなく、自動的に任期が更新されてしまうことがあり、そのため長期化する原因となっています。

2.服務規律違反後の退職について

服務規律違反後について、早期の退職を希望している自衛官の方はぜひ私までご相談ください。処分待ちの期間を短縮させ、退職までもっていくようにします。短縮できる期間は、懲戒原因によりますが、退職後の人生プランが決まっていましたら、いち早く処分待ちの交渉を依頼することをおすすめします。

私がヒアリングするにあたっては、守秘義務が弁護士法及び弁護士基本規程で定められていますので、どこかに漏れることはありません。ご安心してご相談ください。

3.まとめ

過去、自衛官の服務規律違反についてたくさんの相談を受けて国と交渉してきました。最近では私以外の弁護士の方でも自衛官の退職代行を受ける方も増えていますが、懲戒処分待ちの際に、外出許可の延長なども全て対応している弁護士の方はまだまだ少ないような気がします。

自衛官の退職でお困りなことがありましたら、遠慮なく私までご相談ください。力になります。

・参考条文

自衛隊法第40条

隊員が退職することを申し出た場合において、これを承認することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認めるときは、その退職について政令で定める特別の事由がある場合を除いては、任用期間を定めて任用されている陸士長等、海士長等又は空士長等にあつてはその任用期間内において必要な期間、その他の隊員にあつては自衛隊の任務を遂行するため最少限度必要とされる期間その退職を承認しないことができる。

・関連コラム

第20回『自衛官の懲戒処分待ちの退職代行』について

第21回『自衛官の懲戒処分待ちの退職代行』その2について

第73回『自衛官のための懲戒処分待ち→停職処分→退職代行』について

第74回『自衛官の懲戒処分待ちと退職代行時の受任通知書の送付先』について

弁護士法人川越みずほ法律会計の紹介

いち早く退職代行を手掛け、今までも多数の相談及び解決事例があります。
今回、その中でもご質問が多いご相談事項をコラム形式でまとめました。

この記事の執筆者

弁護士清水 隆久

弁護士法人川越みずほ法律会計 代表弁護士

埼玉県川越市出身

城西大学付属川越高校卒業、中央大学法学部法律学科卒業、ベンチャー企業経営、労働保険事務組合の理事、社会保険労務士事務所の代表を経て、予備試験合格、司法試験合格、司法修習終了後、弁護士法人川越みずほ法律会計を設立、同弁護士法人代表に就任。労務・税務・法律・経営の観点から、企業法務に関わる傍ら、東から西へと全国を飛び回る。社会保険労務士時代に得た労働社会保険諸法令の細かな知識を活かし、かゆい所に手が届く退職代行サービスを目指して日々奮闘中。2019年に携わった労働事件(労働者側・使用者側の両方。労働審判を含む)は、60件以上となる。